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国際歯周内科学研究会認定医を目指しています 【2016.03.17】

2016.03.17

 

今日は国際歯周内科学研究会認定医取得のための講習会に参加してきました。

東京八重洲ホールまで行ったのですが、電車だと久喜から東京駅まで1時間かからず行けるので便利でした。

 

 

歯周病は人類史上最も感染者数の多い感染症とされ、ギネス・ワールド・レコーズにも載っているほどです。

 

 

近年、歯周病と全身疾患の関連がいろいろと分かってきており、

健康寿命の延伸の観点 からも歯周病の根絶が待たれるところです。

 

 

歯周病の原因はプラーク中などの細菌による感染症と言われていますが、

宿主(患者さん)の 免疫応答の違いにより発症や進行が異なってきます。

それに咬合などの口腔内環境が絡みリスクファクターとなっています。

 

 

歯周病がある程度進行すると歯槽骨(歯を支えている骨)の吸収(溶けてなくなること)が起こり、

歯周ポケット(歯と歯肉の間のすきまが深くなる)が形成されます。

 

 

従来の歯周病治療は検査として歯周ポケット測定を行い、その後スケーリング(歯石除去)、

SRP(ポケット内根面の清掃)、歯周外科等を行うというものです。

 

 

しかしここで問題が二つあります。

 

 

近年、歯周病の原因菌がわかってきており、その菌を検出する検査かできます。

 

 

問題の一つ目は従来の治療法だけでは治療後も菌叢を変えられないこと、

つまり歯周病原因菌を除菌しきれないことです。

 

 

もうひとつは、細菌が多い状態でスケーリング等を行うことにより菌血症を

引き起こす 可能性があるということです。

 

 

少々難しい話になりますが、菌血症とは血液中に細菌が認められる状態をいいます。

人体は少数の細菌であればすぐに排除することができるので、一時的な菌血症で症状が

起こることはめったにありませんが、健常者でない場合リスクが高まることも考えられます。

 

 

歯周病治療以外も同様ですが、やはりお口の中の細菌を減らしてから スケーリング等を

行うべきかと考えられます。

 

 

歯周内科治療ではまず位相差顕微鏡にて菌の状態を確認します。

最近では歯周病関連菌の数を特定できるリアルタイムPCR検査が確立されていますので、

中等度以上の歯周病の場合はPCR検査と除菌が必要と考えます。

 

 

国際歯周内科学研究会の理念は『歯周内科治療を世界に広め、ペリオのない社会を実現する』です。

私ももっと勉強して歯周病を減らす力になりたいと考えています。

 

 

歯周病は予防が第一、罹患してある程度進行している場合は除菌とメンテナンスが重要だと思います。

 

 

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